(記者)
リニアの関係ですけれども、自民党本部の超電導リニア鉄道に関する特別委員会という部会がですね、今日会合を開きまして、リニアの沿線の各県の知事から意見を聴取したいということになったようなんですけれども、その中には静岡県も含まれてるということで、知事はこの件に関してどのように、対応するのかお考えがあればよろしくお願いします。
(知事)
どこへでも出て行きます。もうぜひ多くの方にわかっていただきたいと思っておりますから。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
先ほどの島田市の染谷市長のちょっと、発言について追加の質問なんですけれども、後にですね確認をされて、共通認識であるということではあったんですけれども、染谷市長の発言を見ますと、それ以外にもですね、例えば藤田次官の発言に一貫性があったですとか、国交省の提案に反対する理由を探すのは難しいですとか、10の市町でも少しずつ認識っていうのは違っているということで、ここは共通認識ということでまとまったのかもしれませんが、県もかつてはトンネルを掘ること以外は準備工事と言っていたじゃないかというようなことを言っておられる。JR側ともですね、今、質問状のやりとりをしていてですね、完全にまだ終結していない、その本体工事とこれを取るのか、あるいは準備工事と取るのかというところが、まだ完全決着してはいないのかなというふうに思うんですけれども、こうした状況で、その流域の市町とどうやってまた共通認識というものを、共通認識だよっていうふうに、何て言うんですかね、提示していくのか、何を根拠にそういうふうにおっしゃっていくのか。この流域の市町にも提案を、個別に国交省側が説明させて欲しいというふうに藤田事務次官はおっしゃってましたけれども、それについての受けとめというか、それはどうぞやってくださいということなのか、そのあたりをお聞かせいただきたいですけど。
(知事)
基本的にこれは流域の人たちのために、県は代表してやっていることですのでですね、流域の市町のご意見は100パーセント尊重したいというのが私の立場です。それから、この水の問題について、一致しているということでこれまでやってきました。しかし、当然、それぞれ下流、中流、また上流の思いは違うと思いますね。ですから、これについて、もう一度確認する必要があると。それからまた、記憶違いというのもあります。ですから、坑口のところがトンネルと一体であるというのはですね、共通事項として共通認識としてできてたというように、今はそうだったということになっているということだと思っております。ですから、この点については問題ないと。
藤田さんがおっしゃっている、つまり目的ごとに、工事を分けるんじゃなくて、環境に対して影響について分けたらどうかということ、一つの提案ですけれども、これについてもですね、本県の立場は今申しましたような、条例で皆様方の社会的通念や、等々で開発行為についてどのようにするかという結論が出ておりますのでね。これを改める、今、特別な理由は、よほど特別な理由があるのであれば改めなきゃいけませんけど、特別な理由として出されるのは何でしょうか。2027年の開業に間に合わないと。で、今、工事さえできないじゃないですか。今、先ほど写真でも、しかも現場に入れない状態ですね今。そんなところで坑口の調査を、坑口の工事をするように認めろというのはですね、乱暴な議論だというふうに思っておりますので、ですから条例以前の問題でもないかと思いますが、条例も適用するし、その解釈を変えるつもりは全くありませんし、首尾一貫してこれについては、我々としては坑口の工事というのは、本体工事と一体であるというふうに考えているということであります。
(記者)
国交省が流域の各市町、流域の市町に説明をすると、水嶋鉄道局長も含まれるかと思いますけれども、そのことについては県は静観するというか、やるならどうぞといった立場でしょうか。
(知事)
基本的に、皆様方がバラバラにされるのは、必ずしもお互いによくないと思いますよね。ですから、今ちょっと聞いたところによればですね、会ってもいいという人、条件付きで会っていいという人、今、会う必要がないっていう、三つに分かれてるようなので、この辺りを整理してですね、皆さん方が納得尽くめでやる方がいいと、いうふうに思います。
それからまた、藤田事務次官が来られると思ったんですが、どうも、彼はもういなくなるっていうことが確実になりました。ですから、どなたがこられるのかということもございましょう。もし人が代わればですね、どういう人が担当されるのかっていうことは、人と、考え方を聞くのにですね、適切かもしれないと思います。ただどういう形でお目にかかるのがいいのかっていうのは、やっぱりせっかく水の問題、みんなで共有しないと、水というのはですね、水問題は解決しません。ですから、ここのところは慎重に、しかし、十分に納得した上で、それぞれの首長がお決めになればよろしいというふうに思っております。
(記者)
はい、ありがとうございました。
(記者)
金子社長とあと藤田事務次官の会談が連続してあって、相手は違いますけれども2人とも求めているのはヤード整備。金子社長の時は明確なお答えはされなかった印象なんですけど、藤田次官にはもう明確に県の主張、知事がズバッと言っていたんですけど、何か心変わりするところとかってあったんですか。
(知事)
いいえ。金子さんはですね、手紙の往復をしていましたから、ですから、それなりに分かっていますね。そして、丁重にお迎えしたいと思っておりました。もちろん、むしろ4.9ヘクタールまでやっているわけですね。あれが5ヘクタールになれば、条例に引っかかるわけです。そこの話になれば、明確に言わざるを得なかったと。ところが、「条例?あれはもう一般的なことが書いてあったものですね。」と。ご存知ないんですよ、明らかに。それで何か楽観的な見通しを持たれたわけですが、そういう意味で、その話はご本人がちゃんと心得ていらっしゃらなかったから、だけど藤田さんの場合はですね、綿密に全部チェックをして、それであの坑口の工事をさせるっていうことをJR東海
にまず飲ませて、それからこちらに来られたわけでしょ、確信犯ですよ。それは分かっていました。
ただしですね、私は私で彼とは、昨年来何度もお目にかかって、宮中でですけども、それなりにお話を、この件についてお話をしておりました。当初は大変穏やかだったんですが、何か手を変え品を変えですね、ともかく坑口のところの工事をさせろと。条例の解釈を、適用方法を変えろと。一辺倒でしょう。ですから、もう本当に頑なですよね。それを言い残して自分は事務次官を去るという。そういう態度でしたのでね。
ただ事務次官となると、国交省全体を統括されてるわけですから、私どもが金子社長のときにですね、今、有識者会議の結論を待つと。有識者会議の結論というのは、いろんな結論の方向になると思いますけれども、もし、戻せないと、技術的に戻せないということであればどうなさいますかということを問うたらですね、彼は、そんなこと考えたこともなかったというような感じで、技術的に解決できると思いますと。考えてなかったわけですね。だけど有識者会議っていうのはですね、今までのこの我々の専門部会のやり取りを見てもそうですけれども、なかなか解決が難しいというふうな、我々も印象を持ってます。つまり、彼らは技術を持っていない、データも持ってない。隠してるっていうよりも出せないと。それを解決する技術がないということであるとすればですね、その場合どうなさるんですかと。強引に無理するんですか、それとも何か他の考えがありますかと、トップとしてどう考えてらっしゃいますかというのを聞くのは当然ですね。で、考えてなかった。
それと同じことを事務次官にも聞きました。事務次官の場合には、すでにその日、議会の最終日でしたから、委員長報告があって、危機管理・くらし環境委員会の委員長報告におきましてですね、委員会において、様々な議論がなされたわけですけれども、そのまとめにおいて、北陸新幹線の例もあるわけで、つまりルート変更っていうことをですね、やれば南アルプスは痛めつけられなくて済むし、リニアの工事もできるじゃないかと。そういうことをどうして川勝は交渉しないんだという意見が出たそうですよ。私は、その委員会でそういう意見が出たっていうこと、それからまた、日本経済新聞にですね、首長さんのインタビューが載っておりまして、そこで私は知っておりましたけれども、何人かの方が、これはもうルート変更しか方法がないんじゃないかという意見を出されております。これが新聞に載っている。それからまた、2027年の開業というのがですね、単に静岡県のみならず、他の地域における工事の遅滞問題の発生等々によってですね、遅れていると。その問題も明確に公表されてないところがありますけれども、そういう流れの中でですね、もし静岡県の工事ができないならどうするんですかということについて事務次官に尋ねたら、そんなことはもう頭から考えてないという。だからこれトップとしてはですね、非常にフレキシブリティに欠けるというか、柔軟性に欠けるというか、全体を見る目を持っていないと、視野狭窄であるという印象を強く持ちましたね。
ここはですね。付け足して言いますと、鉄道局との付き合いは私初めてではありません。実はJR貨物、JR東海に関わる沼津の高架問題がありまして、それで鉄道局にですね、ご協力といいますか、ご助言賜りに行ったことあったんですよ。だいぶ前のことです。そしたら、これは民間の会社と県の関係なので、ということで、丁重に門前払いを食わされました。ですから私はJR貨物の社長さん、会長さんに会って、地元の希望は待避線だと。何とか待避線ということでしか認められないと、交渉してOKしてくださったんですよ。待避線でしか使わないと。これで地元の希望がかなえられると。その時に疑問、もう一つ問題が出たわけです。それは、鉄条網がありますから、千本松原から線路を越えて逃げるのにですね、踏切を渡らないと行けないんです。だから、上にこの線路を跨ぐいわば高架のですね、構造物を造りたいと。これはJR東海さんとJR貨物さんの両方にご承諾賜らないと、そういう構造物を造れないでしょう。これも交渉したんですよ。JR東海、JR貨物に対して。鉄道局は、災害についての話なのにもかかわらず関係ないよと。民間がやってるんだから、静岡県、勝手にやれっていうわけで。だけどまあ、この件についてはご了承賜ったわけですよ。
今回は、二つありますね。私はですね、鉄道局については注目してきたわけですけれども、そうすると赤羽大臣になってまだお目に掛かる機会がないと、赤羽大臣のJR東海に対する態度っていうのが気になったんですが、バリアフリーとまた大きく新聞でも報道されました。何もしてないと。鉄道局動いてないということですね。指導してないということです。それでですね、経歴を見ると、藤田さんも鉄道局なんですね。運輸省、運輸族でしょ。僕は国交省の、いわゆる道路族と言われる方たちとこれまで非常に深い交際がございました。そこにはね、国士がいましたよ、国のことを憂うる憂国の士ってのがいました。国が脆弱だと、どうしたらいいかと。そのためにどうしてもこれだけのことをしなくちゃならないということでですね、例えば名前を挙げればですよ。つい最近では東日本大震災の時の徳山事務次官ね。彼とは彼が新潟の事務所にいるときから知っていました。国士ですよ。本当に立派な公僕です。あるいは、大石久和。彼なんかも国土学っていう今、本書いたりしてるじゃないですか。皆、道路です。それに対して運輸族っていうのはですね、制空権もまともに持ってないからかと思もいますけども、アメリカさんに依存してるから、何かこう、法律を守らせるとかね。もう大上段に立って、しかも極めて細かなことについて言う。これが事務次官の器量かと。まあしかし、鉄道の問題で自分は事務次官になったと。ならば、これは押し通そうということで、最後のいわば花道をですね、これだけのことを主張して、JR東海の仕事をさせるというのが自分の事務次官としての主張であったということを言って、花道にされたいということでしょ。それはそれでよろしいんじゃないですか。そんな自分の花道とですね、こちらの水問題についてですね、皆有識者会議でやって、大臣が中立だって言ってるのに、自ら関与してきてですよ、JR東海に指示、指導命令してるっていうのに等しいじゃないですか。提案したと言ってるけど、実際上は、「JR東海、有識者会議が終わるまではトンネル掘るな。」って命令でしょう。「坑口は、準備するように俺が言うから、その時はそうしろよ。」と言ったわけですね、金子さん、ノーと言える状況ですか。私は、金子さんと違ってですね、事務次官に頭を下げるべき理由はありません。ですから、こちらの主張を申し上げたということでございまして、何しろ30分ありましたからね、話は実際2分で済んだことなんです。内容を見れば。まあだけど、これまでの付き合いもあるので、もう少し和やかになるかと思ったんですけれども、いわば向こうは視野狭窄で、流線形で、これだけをつまり、条例の適用の変更、それから坑口は水環境と関係ないからとかっていう、それは坑口がトンネル工事と一体だって言っているこちらの議論をですね、変更しろという命令じゃないですか。ノーです、初めから。そういう状況だったんですね。こういうところにね、一種独特の体質を感じましたね。あまりいい体質ではないということです。 |